とうきょうのおいしいうどん

うどんに関する備忘録

うどんミュージアムの思い出

香川でなく何故か祇園に立地していたうどんミュージアムであるが、昨年冬に閉店していたらしい。

「京都・祇園 うどんミュージアム破産手続き」
http://www.sankei.com/smp/west/news/150310/wst1503100071-s.html?pdm_ref=rna

そらそうよねえ〜と言いたくなる博物館とは名ばかり商魂たくましいうどん名店会であった。

2014年、天皇賞春。
あの日、パドックフェノーメノの馬体はピカピカだった。俗に言う黒光りだった。
確信を抱いてフォーメーションを組んだ。ゴール前スタンド、群衆の中私は一人。やはりフェノーメノは眼前を力強く駆け抜けていった。湧き上がる観衆、散る馬券、千切れそうな心臓。
選んだ穴馬は馬券内に来ていた。ついに三連を射止めたと興奮の最中、私は手汗で湿った馬券に視線を落とした。確定が出ても、鼓動は鳴り止まなかった。
ふと誰からかメールが来たので、当たったよ〜遠征したかいがあったなぁ〜^o^とかいう返信をナチュラルに行った後我に返った。ヒモ抜けにより取りこぼしましたと素直に言えなかったあの日。現地の醍醐味である騎手イベントの告知にも気付かず、夕暮れの中、京都市内行きのホームで見た影法師を今でも忘れない。



そんな多いなる失望の中、翌日気を取り直した私が目玉に選んでいたのがここだった。それは観光一等地にひっそりと建っていた。外観はスタイリッシュであった気がする。人は意外なほどいなかった。不穏さを感じながら中へ入ると、うどんの歴史や地域性といった展示は極々一部であり、土産コーナーと試食スペースが主だった作りとなっていた。全国のうどんを集めたのが売りだったようだが、価格設定は試食というか普通に一食分に値していた。そういうことか。昼過ぎとはいえGW真っ盛りにも関わらず静かな施設内。前日で軍資金をすっかり無くしていた私が選べるメニューといえば香川のかけうどんしかなく、自業自得とはいえ倍増した哀愁とともに、前日と全く同じ足取りでその場を離れたのだった。



それにしても何故本場香川に無いのかねと思いググってみたらやはりありました。

「香川に『讃岐うどんミュージアム』が登場」
http://town-meets.com/news.html?id=1104

厳密には一民間企業の工場見学という様式なので、いわゆる博物館ではないですね。
ソウルフードと呼ばれると同時にファストフードでもあるうどん。ミュージアムるほどの需要は無いんだなあということがよくわかる。それなら食文化全般の博物館はと調べたところ、二件発見。

「食と農」の博物館(東京都世田谷区)
http://www.nodai.ac.jp/syokutonou/
東京農業大のアトリウム的施設

日本食券食文化博物館(愛媛県今治市)
http://www.nihonshokken.co.jp/enjoy/tour/highlight.html
リアル晩餐館
バブル感がすごいですね

愛媛は遠いけど、工場と併せていつか行きたいもんだなあ〜と夢を馳せながら再びJRAのホームページを開くのだった。